【第8回】扶養のまま開業してもOK?開業ママが知っておきたいお金のルール

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こんにちは。子育てしながら行政書士・社労士として開業したえまです。
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「扶養のまま起業できる?」は全ママの疑問

開業したいけど、「扶養が外れたら大変そう…」と思っていませんか?

  • 税金増えるのイヤ
  • 社会保険ってどうなるの?
  • 稼ぎすぎたら損?

私も開業初期は「扶養の壁」を気にして動けずにいた時期がありました。

ですが、社労士・行政書士としての知識をもとに自分で調べて対策し、無理なく段階的に独立できました。

この記事では、開業ママが知っておきたい「お金と扶養のしくみ」をわかりやすく解説します。

お子さんがまだ小さく、大きくは稼げないけど、少し売り上げも発生して多少の余裕は出てきた。

という段階には必要な知識!

【1】まず確認!「扶養」って2種類ある

扶養には実は2種類あり、それぞれで基準が違います。

扶養の種類内容収入基準
税法上の扶養配偶者控除・配偶者特別控除が関係年間所得48万円以下(給与のみなら年収103万円)
社会保険上の扶養健康保険・年金に影響年収130万円未満(条件により106万)

この2つを正しく理解しておくことで、「いつ外れるか」「外れたらどうなるか」が見えてきます。


【2】税金の扶養は「所得48万円以下」がライン

📌「開業届を出す=課税される」ではない!

個人事業主として開業しても、所得(売上−経費)が48万円以下であれば、税法上の扶養に入ったままでOK。

たとえば:

  • 売上:100万円
  • 経費:60万円
  • 所得:40万円 → セーフ(扶養内)

✔ ポイント

  • 開業届を出しても扶養を外れるわけではない
  • 経費をしっかりつければ、売上が多くても扶養内をキープできる

扶養のままでも、ある程度の売上は可能ということです!

あとは、どのくらい経費に乗せるか。という話にもなります。


【3】社会保険の扶養は「年収130万円未満」

📌こちらは「売上」ではなく「収入ベース」

社会保険の扶養は、健康保険や年金が絡むためシビアです。

条件内容
原則年収130万円未満(60歳未満)
特例(パート等)従業員501人以上の企業で週20時間以上 → 106万円基準に
自営業の場合基本は130万円未満かどうかで判断

社会保険では「経費を引く前の収入」で見るケースもあり、判断が微妙な場合は保険者(旦那さんの保険組合)に確認が必要です。

そして過去に私が年金事務所にて確認したのですが、青色申告特別控除(10万・55万・65万)の控除分は所得として含みます。

【4】扶養を外れるとどうなる?費用は?

では、扶養を外れて「自分で保険と年金を払う」ことになった場合、費用はどれくらいになるのでしょうか?

✔ 国民健康保険+国民年金の目安(年間)

項目金額(目安)
国民健康保険約20〜30万円(自治体・所得による)
国民年金年額約20万円(定額:月16,520円)

合計で年間40〜50万円程度の負担になります。

ですが、ある程度稼げるようになれば、この負担も回収できます。

実際に私は年収130万円を超えたタイミングで自ら扶養を外れました

なお、厳密に年収がこの月から超える!っていうのがわからなかったので、扶養を外れるタイミングは若干曖昧でした。

だって、扶養外れるのが1か月違えど、自分が負担する社会保険料が1か月前倒しになるわけですから。

そりゃ誰だってなるべく負担を避けるために扶養を抜ける時期は後ろに持っていきたいです。

【5】「稼ぐ前に扶養を外れる」のはNG?

よくある誤解がこれです。

「開業届を出しただけで扶養を外れるのでは?」

結論は、基本外れないです。

実際には、以下のように考えます:

  • 税法上の扶養 → 所得が48万円超えたら要注意
  • 社会保険上の扶養 → 年収130万円ペースかどうかが判断基準

つまり、「実際に稼ぐ見込みがあるかどうか」で判断されるのが社会保険です。

たとえば開業直後で売上がゼロであれば、すぐに扶養を外されることは基本ありません

そこは安心!

【6】扶養のまま開業するための3つの工夫

💡① 経費をしっかり記帳しておく

  • 自宅の一部を「家事按分」して経費に(水道光熱費など、事業で使用する割合によって経費計上可能)
  • 通信費、交通費、書籍、ツール、子連れ対応費用など

→ 所得を抑えることで扶養内を維持できます。

💡② 収入は年間で調整する

  • 12月までに130万超えないように
  • 一時的な高収入は翌年に分散(前払い・後払いで調整)

💡③ 所得見込みを保険者に伝えるときは「控えめに」

  • 収入予定は「控えめ+経費多め」で申告
  • 毎月固定収入がないフリーランスは「年収未満」扱いになりやすい

【7】扶養にこだわるべきか?私の実体験より

私は開業初期、育児と両立しながら月2〜7万円くらいの収入でスタート。
最初の1年は、しっかり扶養内で調整しました。

その後…

  • 顧客が増え、年間130万円を超えるペースに
  • 自主的に扶養を外して国保+年金へ切り替え(その後法人を作り、売上を分散&社会保険を法人でかける)
  • 補助金や外注を活用しながら収入UP

結果、「扶養を外れて良かった」と思っています。自分に対しての自信にも繋がるし、予期しない出来事(離婚・死別など)にも動じない経済力を身に着けられる力ができました。

扶養のまま開業:OKかNGか、判断の基準

条件扶養内OK扶養外になる可能性
年間所得48万円以下◯(税法上OK)×
年収130万円未満◯(社保OK)×
開業届の提出のみ
自営業で毎月安定収入△(毎月の所得次第)
売上はあるが経費も多い△(ケースにより判断)

最後に:不安であれば「段階的独立」で問題なし!

「扶養が外れたらどうしよう…」
「損するくらいなら働かない方がいい?」

そんな気持ち、すごくわかります。

でも、私の経験から言えるのは:

少しずつ、できるところから。段階的に。

  • 最初は月3万円の収入からスタート
  • 年間50万円→100万円と伸ばしていく
  • 自然と扶養から外れても怖くない

子育て中のママにとって、一番大事なのは「継続できるスタイル」です。

まずは扶養内で安心してスタートし、タイミングを見て次のステップへ進みましょう!

最後までお読みいただきありがとうございました。
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